富士山を祀っている北口本宮冨士浅間神社。江戸時代頃から「富士講」と呼ばれる富士山を信仰している方々が登山前に参拝に訪れました。その長い歴史がすごい! 浅間神社の水のキーワードは「清める」です。
富士講は浅間神社を少し登ったところにある富士八海の一つとされる「泉瑞」に立ち寄り、池で身を清めていました。これは、富士五湖をはじめとする富士山周辺の八つの湖で水行する「内八海巡り」という修行でした。池は枯渇してしまいましたが、今でも浅間神社の本殿前にある手水舎の水は泉瑞の湧水が使われています。
また、神社内には御手洗川(福地用水)という川も流れていて、とても綺麗で富士山信仰にも深く関わっています。山中湖方面を水源とするこの川で、富士講の方々は、文字通り手足を洗い神社に入ったと言います。御師の家のヤーナ川もここから流れてきたものです。
このように、富士山と水は強いつながりがあるので、富士山に登る時は、浅間神社に立ち寄って、当時の富士講と想いを重ねてみるのもいいかもしれません。

